【映画感想】『透明人間』は名作か?駄作か? ツッコミどころ満載のB級SFホラーサスペンス
- 2021.01.01
- 映画

どうも、さかいです!
今回は映画『透明人間』についてレビューしていきたいと思います。
誰ですか? まっさきにエッチな想像をした人は!(笑)
いや、筆者もしてしまったんですけどね。^^;
さて、この映画を一言で表すなら
SFホラーの名を借りたサスペンス!
でしょうか。
評価は
★★★☆☆
名作ではないものの傑作でもない。(結局、凡作なんじゃんw)
しかしながら、SFサスペンス好きなら観て損はない作品なのではないでしょうか。
良かった点
- 設定かつ視点が斬新、今までにない切り口
- 主人公の心理描写が秀逸
- 伏線の張り方が見事
- 無名の俳優を使ったB級臭
- アイテムのデザインが良かった(集合体恐怖症の人は辛かったかも)
設定かつ視点が斬新、今までにない切り口
この作品の最も優れたポイントでしょう。^^
同系列の映画『インビジブル』を筆頭にして過去のどの透明人間映画にも属さない斬新な設定が、とにかく素晴らしかったです。
むしろ、よく思いついたなと。(笑)
こういう切り口で来たかあ~と終始、感心してしまっておりました。^^
まず、主人公が透明人間側ではなく、それに襲われる側という今までにありそうでなかった視点。(まあ、あったっちゃあ、ありましたがね。^^;)

今後、こういったジャンルが増えていくかも知れませんね。
そういう意味では、この手のジャンルを礎を築いたとでもいうか、パイオニアになりえる作品になったのではないでしょうか。
主人公の心理描写が秀逸
この映画、決して派手なアクション映画ではありません。
チェーンガンをぶっ放す傭兵も、日曜日は狩りが趣味の河童型の宇宙人も登場しません。(笑)

それとは逆に本作品は次第に忍び寄る恐怖、どんどん孤立し落ちていく主人公の心理描写に重きを置いているのですね。
もし、ガチで透明人間に襲われたら? (多分、そんな機会は一生、訪れないでしょうけどw)というのが本作品の最大のテーマになってるわけです。
まあ、まず周りに訴えても誰も信じようとはしませんよね。w
それどころか頭がどうかしてるんじゃないかと思われてしまうでしょう。
下手したら精神病院送りになってしまう。
そういうリアルな状況と心理の移り変わりを描いた点が見事でした。
女優さんの演技も素晴らしかったです。^^
伏線の張り方が見事
この映画、まるで犯罪映画か何かのように前半から中盤にかけて伏線が張られております。
クライマックスになってから点と点が結びつくというかね。
回収もしっかりしていきます。
あー、そういう計画だったのか!と。w
そのせいで主人公は、どんどん闇落ちしていきます。
無名の俳優を使ったB級臭
これについては個人的な趣味も混じってるのですが(笑)下手に有名な俳優さんを使っていないところに好感が持てました。
やはりホラー映画はB級に限る。(笑)
勿論、良い意味でです。w

このテーマでスティーブン・セガールやジェイソン・ステイサムスが出てきても興醒めというか。(だって、どうせ勝つのわかってるしw)
いや、それはそれで観るんですがね。^^;(どっちだよw)
役者さんに知名度がない分、キャラクターに感情移入できるのですね。
おかしな先入観とかがないので。
なので、おのずと没入感も増すわけです。
アイテムのデザインが良かった(集合体恐怖症の人は辛かったかも)
個人的には、あのアイテムのデザインが気に入りました。
下手したら、ただの全身タイツになるところを、上手くカバーしたなというか、それっぽくアレンジできていたなと。(笑)
ただし、集合体恐怖症の方は閲覧に注意した方がよろしいかも知れません。^^;

残念だった点
- とにかくオチが残念!もう一捻り欲しかった
- そもそもあのアイテムを作った理由は?
- 設定に少し無理があった
- 登場人物たちの行動が疑問符
とにかくオチが残念!もう一捻り欲しかった
この一言に尽きるでしょう。w
終わりよければ全てよし! という言葉がありますが、この作品については残念ながらその反対をいってしまった気が。
逆にラストさえ、もう少し作り込みがあれば名作になり得たかも知れません。
それくらい中盤まではテンポがよかったです。
それだけに残念に思えてなりません。
明暗が分かれたのは透明人間の中の人が判明してからの展開でしょうか。
そこから相手との駆け引き、もしくは壮絶などんでん返しが観たかったのですが、あのラストではそれも台無し。
え!? そんなことしちゃうの!?(悪い意味で)
ってな心境に。^^;
当たり前っちゃ当たり前の展開(なるべくしてなったというか)なのですが、それだけに意外性が薄くて、やや尻すぼみの感じがハンパないです。
そもそもあのアイテムが作られた理由は?
ここんところの説明が皆無でした。
ある程度、ストーリーに説得力を持たせるため、ほんの数秒でも描写、あるいはそれについての説明があったらよかったのではないかと個人的には思いました。
設定に少し無理があった
まあ、SFだから!
の一言で済むといえば済むのですが、(筆者もあまり設定には突っ込みは入れない方)ちょいちょい設定というか細かなご都合主義が目につきました。^^;
まず、影がない。(笑)
照明のある部屋でもなんのその。
まあ、あのアイテムに影まで消してしまう機能があったといってしまえば、それまでなんですが。^^;
それに物音と足音をまったくさせない状態で、あれだけ派手な行動ができるのは少し疑問符でした。

あれでは透明人間というよりポルターガイストに近い気が。(笑)
人間とはいえ物質なので、まるで気体みたいな動きには違和感を感じました。
そう考えたら同じ透明系の怪物としてはプレデターの方が、より現実的というか理に適った行動をしていたような気がしました。^^;
登場人物たちの行動が疑問符
これはホラー映画あるあるでしょうか。
まず、冒頭での主人公のオッチョコチョイぶり。w
なんで、そこでそんな行動すんねん!!!(笑)という突っ込みのオンパレード。
中でも酷かったのは、味方の少女が殴られたシーン。
あのとき、まあまあな距離があったにも関わらず、何の疑問も感じずに殴ったのが主人公だと思い込む少女。
おかげで主人公は孤立していきます。
細かいと言えば細かい突っ込みなのですが、そういった粗みたいのは気になりました。
さてさて、いかがでしたでしょうか?^^
個人的には、同じ透明人間映画『インビジブル』の方に、やや軍配があがるものの、とても楽しめた作品でした。
実際、評価やレビュー、興行収入なんかもよかったみたいです。^^
是非、この週末にでもいかがでしょうか?^^
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