エヴァンゲリオンにも登場! 死海文書とは?
- 2021.04.18
- 事実は小説よりも奇なり

どうも、さかいです!
皆さんは、死海文書をご存知ですか?
大人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』にも登場したことで、その知名度を一気に広めることになりました。
今回は、その死海文書について、ご紹介していきたいと思います。^^
死海文書とは?

第一洞窟から見つかったイザヤ書の第二の写本
端的に言うと、死海文書とは旧約聖書の切れ端です。
パレスチナ地域の塩湖「死海」周辺の洞窟などで見つかっている古文書のことです。
約2000年前の文書と判明し、旧約聖書の最も古い時代の写本と分かったことで世界的なブームを巻き起こすことに。
※この際、その価値も跳ね上がることに。

発見時の巻物の様子の再現
狭義にはクムランの11の洞穴から出た「クムラン文書」だけを指します。
ただし一般的にはナハル・ヘベルなど死海周辺のより広い地域で、羊皮・パピルス等の文書の総称として呼ばれることも多いようです。
大部分は断片ですが、その数は700点あまりに上ります。
(いくら保存状態がよかったとはいえ、2000年前の羊皮紙が現存しているというだけでも驚異的!)

文書が発見されたクムラン第四洞窟
前3~後1世紀のものと推定され、大半がヘブライ語・アラム語で書かれたユダヤ教文書ですが、ナバテア語やギリシア語の法律文書・手紙も含まれるといいます。
先述したとおり、基本的には旧約聖書の写本ではあるものの、なかには、これから世界で起こるであろう出来事の予言、失われてしまった記述などもみられるため、宗教の理念や歴史をも塗り替えてしまいかねない文書とも言われています。
発見された経緯と歴史

クムラン洞窟より望む死海
1946年の終わりから1947年の初めのいずれかの時期に、とある羊飼いとその従兄弟が、ヒルベト・クムランと呼ばれる遺跡(遺跡自体は19世紀から知られていた)の近くの洞窟の中で、古代の巻物の入った壷を発見します。
最初の発見に関しては、
「子ヤギを追いかけていて、洞窟の中に石を投げ入れたところ、何かが割れる音がしたので入ってみた」
など、さまざまな逸話がありますが真相は分かっていません。
羊飼いたちは最初に見つけた4つの写本(『イザヤ書』、『ハバクク書註解』、『共同体の規則』、『外典創世記』)を持ち込み、最終的にはシリア正教会聖マルコ修道院の院長で、後にアメリカで大主教になったマー・サムエルに24パレスチナポンド(現在の価値で約100ドル)に買い取られることに。

死海文書がおさめられていた壷
その後、時を経て、最初に出土した7つの写本は、エルサレムのパレスティナ考古学博物館(現名称:ロックフェラー博物館)に入ります。
同博物館は、当時フランス・アメリカ・イギリスの各国政府が共同で運営していました。
ところが、1961年になって、ヨルダンが死海文書はヨルダンの財産であると宣言、1966年には考古学博物館も国有化。
イスラエルは、1967年の第三次中東戦争の後で考古学博物館にあった死海文書を回収し、イスラエル博物館内に新しく作られた「聖書館」に移します。
ヨルダン政府による死海文書返還要求は、以後も繰り返されています。

さてさて、いかがでしたでしょうか?
更に本書を紐解いていくと、核戦争を示唆した終末を予見する文書などもあるのだとか。
なんだかリアルだし、空恐ろしいものがありますよね。^^;
とはいえ、
これまでの歴史観や宗教観を、ひっくり返しかねない謎に満ち溢れた古文書。
なんて、エヴァを始めとした様々なアニメや映画、漫画などでテーマとして取り沙汰されてきただけのことはあって、なんとも厨ニ心くすぐる魅力的なワードですよね。(笑)
あなたはどう思いましたか?^^
参考文献:Wikipedia
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