映画インディ・ジョーンズにも登場! 実在した暗殺集団、サッグ団とは?
- 2021.05.09
- 事実は小説よりも奇なり

どうも、さかいです!
皆さんはインディ・ジョーンズはご存知ですか?
そう、あの元祖、宝探しヒーローともいえる超名作映画です。
さて、最近、シリーズ新作も発表された、そんなインディ・ジョーンズですが、『最後の聖戦』の劇中にも登場した暗殺集団、サッグ団について今回はスポットを当てていきたいと思います。^^
サッグ団とは?
サッグ団(タギー)は、かつてインドに存在した強盗殺人を専らとする秘密結社です。
犠牲者をヒンドゥー教の死の女神カーリーへの供物として殺害を行ったとされています。

サッグ団のメンバー。1863年、撮影
概要

メンバーの多くは世襲で、情報を秘匿するために仲間同士の意思疎通には独自の言語を用いてました。
ターゲットは宗教や貧富に関わりなく選ばれましたが、旅の商人の一行に紛れ込み、仲間が気を逸らせている間に音もなく血も流さず殺し、荷物を奪うことを常套手段としました。
血はカーリーに捧げるものとされ流血を禁じていたため、 黄色いスカーフを駆使しての絞殺を得意とし、供物として全ての信者に毎年1人以上の殺人を義務付けられていたとされます。
ちなみに黄色いスカーフを使うのには、ヒンドゥー教の死の女神、カーリーがアスラのラクタヴィージャを倒す際、2人の人間にスカーフの切れ端を与え、ラクタビージャの首を絞めさせたという伝説からきています。
もうひとつ。凶器にスカーフを用いた理由として、持ち物の中に発見されても罪に問えないという利点もあったようです。
サッグ団はこうして蓄えた富で組織の維持を図り、また各地の有力者に財貨を送り、組織の安全を図ったとされています。
尚、信仰上の理由からか、僧侶、成人女性、洗濯屋、音楽家、鍛冶屋、大工、油屋、ハンセン病患者、牛を連れた人は狙わなかったようです。

歴史
サッグ団の最古の記録は、イスラムの歴史家ズィヤー・ウッディーン・バラニーが1356年に著した『フィールーズシャーの歴史』の中に登場します。
1550年から壊滅する1853年までに少なくとも200万人が殺害されたと推測されてます。
しかし、イギリス領時代の19世紀半ば、植民地政府の役人で軍人のウィリアム・ヘンリー・スリーマンが、イギリス統治下でも長くインド人の迷信として(都市伝説?)存在が信じられていなかったサッグ団の実態を暴き、ついに1835年からスリーマン自らが、その撲滅の責任者となって2年間にも渡る掃討作戦の末、サッグ団は壊滅しました。
逮捕されたメンバーの中には、1840年に刑死したベーラムという男が50年間に渡る犯行で931人の殺害に関与したと伝えられており、ギネスブックにも記載されています。

ベーラム・ジェメダー 【 1770? ~ 1840 】
ちなみに先の掃討作戦によって壊滅したとされるサッグ団ですが、近年では1978年、ニューデリーの市役所に勤めるムゲールという人物が上司といさかいを起こし警察に逮捕され、サッグ団の一員であることが判明したといった噂もあるようです。

サッグ団のメンバー(1857年に掲載された新聞の押絵)
さてさて、いかがだったでしょうか?
個人的には暗殺集団というより、ほとんど強盗集団しての側面の方が強い気がします。(汗)
その目的(大義名分?)にしても、自らの信仰のためだったというのが何とも恐ろしいですよね。
皆さんはどう感じましたか?
参考文献:Wikipedia
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