【ネタバレ注意】懲役警察 懲役警察 A Crime Case File『狂気の仮面は月夜に笑う』あとがき

【ネタバレ注意】懲役警察 懲役警察 A Crime Case File『狂気の仮面は月夜に笑う』あとがき

どうも、さかいです!

『狂気の仮面は月夜に笑う』楽しんでいただけましたでしょうか?^^

というわけで、あとがきです。

ネタバレ注意です。w

まだ本作を未読な方は是非ともブラウザバックをお願いいたします。^^;

というわけで久々の警察モノ。

無事、タイトル回収です。(笑)

まず、本作のテーマの一つとして人間が犯罪を犯す際の心理とは?

というのがあります。

それは欲求だったり恨み、嫉妬、八つ当たりだったり。

様々な生い立ちや事情、環境はあれど皆、共通してるのは人間としての弱さ、負の部分から来ているんじゃないかと。

そう思うのですね。(例外もあるでしょうけど)

そういった背景って現実は勿論、小説や漫画、映画、アニメなどなど。

散々、色々な媒体で語られてきたわけですが、

常に

『○○○だったから仕方がなかった』

とか、

『殺す気はなかった!』

とか。

まあ、よくある。

断崖絶壁で犯人が刑事に追い詰められる例のアレです。(笑)

へそ曲がりな(笑)さかいとしましては、こういった常識というか使い古されたパターンを打ち破りたかったというのがあります。

その手の、ありきたりな犯行動機より、もっと根っこの部分というか。

人間としての弱さ、負の部分、そのものにフォーカスしたかったというか。

ちょい抽象的ではありますけど。(笑)

そこで理由なきトリック殺人。(なんでやw)

単純にそういったストーリーがあっても面白いんじゃないかと。小難しい理屈抜きに。(笑)

トリックって自分のアリバイを偽装するために用いられる場合が殆ど。

でも、本作は違う。

自分の予告したとおりの時間に標的が絶命したよう見せかけるため用いられたというのがミソ。

まあ、本作の犯人も動機っちゃあ動機らしきものはあったようですが、それも本当かどうかわからんというね。(笑)

嘘だったのかも知れないし本当だったのかも知れない。

或いは錯覚や思い込みだったのかも。

そのことについてはラスト、祐介とリンも言及してます。

唯一、わかっているのは例の仮面の美しさに魅了されたからという。

この辺は、ちょいオカルト的というか。

そういう要素が好きな癖が完全に出ちゃってます。(笑)

理由もなしに次々と予告通り実行されていく無差別殺人。

にもかかわらず標的が皆、悪人であることから世間は犯人であるメフィストを英雄扱い。義賊として見なす。

かつてモーリス・ルブランが生み出したアルセーヌ・ルパンが怪盗を名乗ったように、そのシリアルキラー版というか。

そういうのがあってもいいんじゃないかと。

実は予てから思い描いてました。

(もうどっかの作品にいるのかもしれんけど。w)

アルセーヌ・ルパンが美術品を盗みだすのに動機や理由なんていらない。

そこに獲物があるから手に入れる。

華麗に。予告通りに。

難攻不落な包囲網を潜り抜けつつ。

何故なら、それが彼にとっての美学であり哲学だから。

怪盗が怪盗たる所以です。(笑)

それがいいのです。

むしろ理由なんか、あったら台無し。(笑)

アルセーヌ・ルパンの残した功績は偉大で、その遺伝子は現代まで様々な作品に影響を与え続けていることは、もはや言うまでもないでしょう。

でも、まんまオマージュしたんじゃ面白みがない。

で、思いついたのが人間ではなく仮面を犯人にしたら面白いんじゃないかと。(笑)

しかも、それは呪いによって中世から代々、受け継がれている。

そう、仮面を手にした人間が怪盗紳士ならぬ怪殺紳士へと変貌を遂げていく。

この現代まで脈々と。

もう今が何代目なのかもわかりません。(笑)

仮面に憑依された者らが共通しているのは心に傷を抱えていたり弱さを持っていたり。

きっかけさえあれば誰でも闇の部分に落ちるという。

仮面は、そのメタファーとでもいいましょうか。

ちなみに、この辺りのアイデアは映画『マスク』とか『ブイフォーベンデッタ』、『ファイナル・デッド』シリーズ、江戸川乱歩の『怪人二十面相』から着想を得ているんだと思います、多分。(笑)

今回の犯人は、あの職業の人でしたが今後、また宿主を変えることによってメフィストの犯行手口は変わっていくんだと思います。

ストーリーの展開上、今回、あまり戦闘能力は披露できませんでしたが多少、あの仮面を被ることによって身のこなし方も変わるようです。(笑)

傭兵とか殺し屋が手に入れたらどうなるんだろ。w

なので、もし次回があるならアクションに振り切ってみても面白いかもですね。

にしてもトリック考えるのってマジ、ムズい。(笑)

正直、頭から火を吹きそうでした。

特にミステリに強いわけでも今まで触れてきたわけでもないので尚更。^^;

唯一、記憶があるのってアガサ・クリスティーとか古畑任三郎、刑事コロンボとかくらい。

しかも、よく内容を覚えてない。(笑)

それだけに、なかなかに苦労しました。(知識がないからね)

もうトリックなんてものは世の中に出し尽くされてて新しく発明するにしても限界があるし。

でも、それが楽しい。

なんだかパズルを解いてるみたいで。

今後、機会があったら密室トリックをはじめ色々なトリックに挑んでみたいです。

はてさて、あの仮面の行方は?

メフィストの再登板はあるのでしょうか?(笑)

レビュー次第で続編あるかも???(笑)