【銃マメ】実際、跳弾のコントロールは可能か?
- 2021.03.26
- 銃

どうも、さかいです!
皆さんは跳弾という言葉を聞いたことはありますか?
特に印象深かったところで、人気ゲーム、メタルギアシリーズのリボルバー・オセロット。
漫画のゴルゴ13。
映画、ロボコップなどに登場したことでも有名でしょうか。
今回は、この跳弾について。
その主なメカニズムについてご紹介していきたいと思います。

跳弾とは?
目標に着弾した後、その場所から跳ね返って弾き飛ばされる弾丸のことを指します。
特に固いものに当たった際に起こりやすく、エネルギーが目標の破壊以外に使われてしまうため威力は落ちてしまいます。
分かりやすい例として、平べった石を池などに横手で投げると、蛙のように跳ねながら飛んでいきますよね?
あの現象が弾丸で起こるわけです。
これを『跳弾』と言います。
ケースは様々、考えられますが、たとえ銃から発射された弾が直角に当たったとしても、跳ね返ってきて射手に当たってしまうこともありえる恐ろしい現象です。
ただし、跳弾が起こるのは弾丸を銅などの薄い金属で覆ったフルメタル・ジャケット弾のみです。

フルメタルジャケット弾
柔らかな鉛を露出したソフトポイント弾、ひしゃげることを前提にし凹みを設けたホローポイント弾では、着弾した際、弾丸が砕けてしまったり潰れてしまうため。
それによって反発するエネルギーが損なわれてしまうのですね。

ソフトポイント弾

ホローポイント弾
また、着弾地点の硬さによっても結果は変わってきます。
たとえば、柔らかい土の地面なんかでは威力が吸収されてしまい跳弾にはなりづらい。
一方で硬いアスファルトなんかで舗装された地面に弾が当たればどうでしょうか?
そうです。土の地面より跳弾が起こりやすいと言えるでしょう。
壁なんかに当たっても一緒です。
ちなみに入射角度と反射角度はイコールにはなりません。
一般論として弾丸は当たった角度より低角度で反射することが多いとされています。
意図した跳弾は可能か?

結論から言うと答えはノーです。
意図的な跳弾のコントロールにより目標に命中させるというのは実弾では不可能なのですね。
何故か?
その理由は、ライフリングにより銃弾自体に与えられた回転による影響。
それに着弾時の弾の変形や破片化が一定ではなく、更に当たった場所の硬さや風の流れなどの不確定要素が多すぎるからです。
夢が壊れますよね?(笑)
どうやら現実世界においては、いかなる銃の名手の腕を持ってしても跳弾は意図して起こせないというのが実情のようです。

さてさて、いかがでしたでしょうか?
跳弾と聞けば、フィクションの世界では早撃ちや長距離狙撃と並ぶくらいの花形ですよね?w
跳弾という跳弾を次々と繰り出して、襲いくる敵を薙ぎ倒していく。
こんな大活躍ができるのは、創作の中に登場するヒーローだけのようです。(笑)
参考文献:銃のギモン100、ピクシブ百科事典
-
前の記事
エヴァンゲリオンでもお馴染み、ロンギヌスの槍とは? 2021.03.25
-
次の記事
衝撃!? 超意外!? 世界における覆面パトカー事情 2021.03.27