まさか消えたはずの少女が!? 【メアリー・デイ失踪事件】の怪奇

まさか消えたはずの少女が!? 【メアリー・デイ失踪事件】の怪奇

どうも、さかいです!

今回は未解決事件。

実際にアメリカで起きた、なんとも不可思議にして奇妙な失踪事件について、ご紹介していきたいと思います。

消えた少女

1981年、13歳の少女がアメリカ、フォートオードのシーサイドにある自宅から行方不明になりました。

少女の名はメアリールイーズデイ。

しかし、事件は発生から約20年後の2002年に彼女の姉妹シェリー・カルガロによって捜索願いが出されます。

シェリーは当時10歳。

両親が警察に捜索願を出さなかったのは非常に奇妙でした。

妹のシェリーによれば、メアリーは継父のウィリアムによって虐待されていたとされており、捜査にあたった刑事らはウィリアムを彼女の失踪になんらかの関わりがあるのではないかと疑います。

また、母親はメアリーの失踪後、彼女の居場所を気にしなかったことも不自然な点でした。

これらの状況から警察は、この事件をデイの両親による殺人と判断し捜査。

すぐさま家の庭を捜索すべく警察犬が導入されました。

(メアリー失踪後、妹のシェリーは両親から『絶対に庭には近づいては駄目』という不可解な注意を受けていた)

この際、警察犬は木の根元に反応。

それは死体が埋まっていることを示唆していました。(警察犬は死体捜索を目的に訓練されている)

しかし、急いで捜査官が掘り返してみるも梨の礫。

そこから発見されたのは子供用の靴のみ。

死体に辿り着くことは、ついにありませんでした。

(ただし過去に死体が埋められていた可能性は払拭できず場所を移された可能性がある)

が、この捜索の直後、とある衝撃的な出来事が。

メアリー・デイの発見

警察はアリゾナの信号機で、なんと失踪したはずのメアリー・デイが見つかったという一本の電話を受け取りました。

調査した結果、彼女が所持していた身分証明も間違いなくメアリーデイ本人のものでした。

事件の捜査にあたっていたシーサイド警察は、彼女の発見にショックを受けます。

20年前に失踪したはずの少女が成人した姿で見つかったのだから。

それもスピード違反によって。

事件は無事、解決したかのように思われました。

メアリーが無事に帰ってたことに妹のシェリーは安堵します。

しかし、そう思ったのも束の間。

シェリーは違和感を覚えます。

彼女は本当に姉のメアリーなのか?

メアリーデイとして発見された女性の記憶は非常に曖昧で子供の頃のことをほとんど覚えていない状態だったことにシェリーは疑問を持ちます。

同時に警察も、このタイミングでメアリーが発見されたことに不信感を抱きます。

そこで、こんな推理をします。

『捜査の矛先を向けられた両親が警察の目をそらすため、慌てて別の女性をメアリーとして仕立て上げたのではないか?』

そこで捜査担当のスティーブ・セルコーネは、DNA鑑定を行うことを提案。

もし、この推理が的を射ているのだとすれば親子である証明ができないはず。

しかし、そんなセルコーネの思いとは別に鑑定の結果は、彼女が確かに母親の実娘、つまり本物のメアリー・デイであることを証明しました。

しかし、警察はまだ諦めません。

実は母親には隠し子がいたのではないのかといった疑惑が浮上したため。

その隠し子にメアリーとしての替え玉を依頼した線を疑います。

疑惑はまだありました。

姉妹のシェリーとキャシーがメアリーが子供の頃からの、とある“合い言葉”を思い出せなかったのは奇妙だと感じたため。

その合い言葉とは「モホーク」。

実はメアリーの失踪した当時、実父が残した遺産があり、 ある年齢に達すればその相続を受けられることになっていました。

その遺産さえ手にできれば、当時、虐待を受けていた義父のウィリアムから逃れられる。

そのことを意味する合い言葉が 「モホーク」でした。

しかし、そんな姉妹にとって大切だったはずの合い言葉をメアリーは思い出せませんでした。

さらに、 メアリーは南部訛りの独特のアクセントを持っていました。(一家は南部に移り住んだことはない)

2008年、捜査はマーククラーク刑事に引き継がれ再開されます。

しかし事件は意外な形で幕を閉じます。

メアリー本人の証言によって。

自分が行方不明になった翌年、なんとジュディ・ベロスという女性の元に身を寄せていたというのです。

その後、ジュディ・ベロスの持っていた当時の写真から、彼女は紛れもない本物のメアリー・デイであることが証明されます。

考察

なんとも不可思議な失踪事件ですよね。

時系列にまとめると

【1】1981年、当時13歳だったメアリー・デイが失踪

【2】 2002年、妹のシェリーが姉の捜索を警察に依頼

【3】警察が家の庭を捜索。警察犬が一応の反応を示すも結局、死体は見つからず

【4】当時、虐待疑惑のあった両親を警察が取り調べる

【4】時を同じくしてメアリーと思しき女性が偶然、アリゾナで発見される

【5】DNA鑑定の結果、女性は母親と血縁関係にあると証明される(メアリーと断定されたわけではない)

【6】2008年、 ジュディ・ベロスなる女性の持っていた写真によって女性がメアリー本人であることが証明される

といった具合でしょうか。

また、いくつか疑問も残ります。

・庭を捜索した際、警察犬が反応を示したこと(一緒に発見された靴は13歳が履くものとしては小さすぎると判明)

メアリー失踪後、両親が妹のシェリーに『庭に近づくな』と警告していたこと

・メアリーの記憶が曖昧だったこと(これについてはメアリーが重度のアルコール中毒に陥っていたためと言われている)

・両親の取り調べをしていた直後、交通違反によって偶然、メアリーが発見されたこと

これらの出来事を単なる偶然として片付けるのは、あまりにも不自然。

まあ、失踪当時、メアリーを発見し保護したとされるジュディ・ベロスなる女性の写真により、彼女が本物のメアリーであることは裏付けが取れているので、これ以上、事実を動かすことは不可能だし野暮というもの。

遺産相続や隠し子、この事件の筋道は決して一本道ではなく、まだまだ明るみに出ていない他の事件的要素も複雑に絡み合っていたのではないでしょうか。

あなたはどう思いましたか?