【銃マメ】長距離狙撃には必須? コリオリの力とは? わかりやすく解説!

  • 2021.03.31
【銃マメ】長距離狙撃には必須? コリオリの力とは? わかりやすく解説!

皆さんは、コリオリの力というのをご存知ですか?

子供部屋おじさんの略でも、こじるりでもありません。(笑)

コリオリの力ですね。

この理論は狙撃、特に1000メートル以上の超長距離を目的とした狙撃には必ず考慮に入れなければならない要素だと言われています。

今回は、この“コリオリの力”について触れていきたいと思います。

コリオリ効果とは、回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力の一種である。

北半球で真北に撃った砲弾が、標的よりもわずかに西(左)にずれることは昔から知られていた。

このような、大砲やロケット、1km以上の狙撃には軌道計算の補正が必要である。

700m前後で狙撃する際には、コリオリ効果を考える必要はない。

しかし、1800m以上の狙撃では、コリオリ効果を考慮して狙撃しなければならない。

南極や北極で狙撃するには地球の自転速度がほどんどないので関係ないが、アメリカやアフリカ北部などの中経度の場所なら、時速1200km、赤道付近なら時速1500kmにもなる。

まっすぐ南北に撃つ場合、東西に向けて撃つよりも大きな影響を受けることになる。

MEDIAGUN DATEBASEより引用

つまり、狙撃元と着弾地点は地球の自転の影響を受けますが、一度、射出されてしまった銃弾は、その影響下にはなく、宙を飛んでいる間に僅かにずれてしまうという理屈のようです。

ちなみに赤道に近ければ近いほど地球の自転の回転速度が速いことから、緯度の方角に移動する物体は緯度方向に対し力を受けます。

※北極と南極では影響は受けず回転速度はゼロになります。

たとえば、わかりやすい例として、銃弾が南北方向に1キロ進む間に、コリオリ力が働いて日本では0.8メートル・赤道では1メートルほど弾道が東の方向に曲がってしまうとされています。

言うまでもなく、長距離狙撃には、このコリオリの力以外にも銃本体の性能、弾頭の材質に特性、空気抵抗、風圧に風向き、重力等々、他にも計算すべきことは盛りだくさん。

コリオリ力は、そんな要素の一部分でしかないわけですね。

ちなみに漫画、ゴルゴ13でも、このコリオリの力を題材にしたエピソードがあり、その際、ゴルゴは北半球と南半球とで狙撃を行い、そのたび、銃の微調整を専門家に依頼してます。(笑)

彼ほどの超長距離狙撃手ともなると、地域や場所によって銃の調整を加えなければならないのですね。^^;

もっとも、上記のエピソードは、あくまでフィクションですので、すべてを鵜呑みにすることはできませんが(そもそもスポッターなしで挑む長距離狙撃自体に無理がw)理論だけをかいつまむと、まんざら嘘ばかりでもないというね。

とはいえ、前述にもあったとおり1キロ以内程度での狙撃であるなら、ほとんどコリオリの力は影響せず、さして気にする必要はないようです。

この場合は、むしろ風向きや重力の方を気にすべきでしょう。

さてさて、いかがでしたでしょうか?

まさか狙撃の条件に、こんな要素まで含まれていたなんて驚きですよね。

地球の自転まで気にして、見事、数キロ先の的に弾を命中させてしまう狙撃手って本当に凄い。(笑)

もしかすると、狙撃手って銃の達人であるのと同時に一流の数学者なのかも。

皆さんは、どう感じましたか?^^