【十数年ぶりに古畑任三郎を観て】特に面白いと思ったポイント 5選!
- 2021.05.21
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どうも、さかいです!
先日、田村正和さんが逝去されてしまいました。
驚いた方も多かったのではないでしょうか。
さかいも、そのひとりです。
それに伴って本日『古畑任三郎』の再放送されましたね。
皆さんは、ご覧になりましたでしょうか?
さかいは勿論、観ました。携帯にタイマーまでかけて。w
いやあ、やっぱり面白い!w
何年ぶりかに観たんですけど、それが率直な感想でした。(笑)
今回は、その思いを共有したく。w
そんな久しぶりに観た『古畑任三郎』の感想、作品の見所や面白いと思ったポイントなんかについて、ゆるく綴っていきたいと思います。
魅力的な登場人物

これは個人的な持論なのですが、
優れた作品には必ず優れた魅力を持ったキャラクターが登場する。
というものがあります。
『古畑任三郎』という作品も、この例には漏れず。
なかでも特筆すべきは田村正和さん演じる主人公、古畑任三郎警部補。
彼のキャラクター造形には名作『刑事コロンボ』が大きく影響してることは有名ですよね。

警察きっての切れ者でありながら、一見、とぼけたた佇まいや言動。
その姿は、さながら道化師のよう。
(実は相手を油断させるという意味で、これは非常に有効な戦術)
しかし、事件解決の際には一転。
見事なまでの推理力を発揮して難事件を解決へと導いていく。
このコンセプトは、まさにコロンボの生き写しです。
とはいえ、コロンボを演じたピーター・フォークの猿真似を決してするわけでもなく、そこに田村正和さん独特の持ち味が乗っかって何ともいい具合に化学反応を起こしてる。
結果、なんとも味のある、皆のよく知ってる『古畑任三郎』というキャラクターが完成したといってもいいでしょう。
毎回、巻き起こる事件は勿論のこと、あの独特の言い回しと立ち姿の奇妙奇天烈な警部補に会いたくて、視聴者は皆、挙ってテレビのチャンネルを回す。
これが本作を大ヒットにまで押し上げた最大の理由でしょう。
登場キャラクターそのものが愛される。
ひとつのシリーズ作品として、これほどの強みはない。
どんなにストーリーや世界観が優れていたとしても、キャラクター自体に魅力を感じなければ実に味気ないものです。
きっと、その場限りでは面白く感じるでしょうが、すぐに忘れてしまうか、また次の作品に気が移っていくに違いありません。
少なくとも名作にはなり得ない。
そう、親近感こそが最大のエンターテインメント。
そして、そんな主人公の魅力を押し上げるように、これまた一癖も二癖もある、なんとも愛嬌ある登場人物たちが彼の脇を固める。
それも演技力抜群の大ベテランばかり。
(豪華なキャスティングについては、皆、田村正和さんだからといって集まってきた方々も少なくないのだとか)
世間の皆が知ってる実力派の俳優さんばかりが登場し、熱演したのも作品にとって大きな力になったことは言うまでもないでしょう。
エンタメとは何か。
そのことについて知り尽くしている三谷幸喜氏の手腕には脱帽です。
本シリーズが10年に渡って愛され続いたというのも納得です。
事件解決までの巧みな心理術

この作品には各所に色々な心理トリックが散りばめられてるのをご存知でしょうか?
それらは犯罪を取り扱った作品が乱立する現在においては、既に定番といえるかも知れません。
目の肥えた猛者の方々にとっては、何を今更なんて思うでしょうが(笑)
一応、ご紹介しておきたいと思います。
わざと、とぼけたふりをして相手の油断を誘う。
この心理的トリックは忠臣蔵で知られる大石内蔵助が使ったことで有名でしょうか。
『昼行灯』と呼ばれ周囲に馬鹿にされながらも、彼は自身の目的だった討ち入りの計画を見事、最後までカムフラージュすることに成功しています。
『うちのカミさんがね』なんて言い回しも、あのとぼけた風貌でコロンボさんがよく使ってました。
そう、相手に
『なんだコイツ、別に大したヤツじゃないな』
と相手に思わせたら、こちらのもの。
既に敵は手の中、術中にあります。
その瞬間、相手の警戒心は一気に失われて、自分でも気づかないうちに、あれよあれよという間にボロを出していきます。
劇中でも、そういった描写は多々見られますよね。
部屋を出て行こうとしたタイミングを見計らって相手に話しかける。
部屋を出て行こうとしたタイミングで、
『あ、そうだ』
や
『最後にひとつだけよろしいですか?』
なんて古畑さんの台詞、よく劇中で耳にしますよね?
あれも実は心理トリックのひとつなんです。
そう、相手が気を抜いた瞬間に話しかける。
これは相手から本音を聞き出すため、非常に有効な手段といえます。
実際の刑事さんも使ってる方は多いのではないでしょうか。
まあ、別に部屋を出るときでなくてもいいんですけどね。
会議が終わって皆、席を立ったタイミングで話しかけたり、あえてランチの時間を狙って話しかけたりと。
そのバリエーションは多種多様。
とにかく相手の気が緩んだ瞬間、油断したタイミングで話しかけることが重要です。
古畑さんのような刑事じゃなくても、相手から本音を聞き出すという意味では我々の実生活でも十分に役立つ心理術です。
あえて相手を苛立たせるような立ち振る舞いをして本音を聞き出す。(或いは表情から読み取る)
人間は相手から感情を逆撫でされると、相手の粗を探そうとする傾向があります。
悔しいから、なんとか言い負かしてやろうと思うんですね。(所謂、マウントってやつでしょうか)
その際、同時に平常心も失います。
興奮するあまり、普段では絶対に口にしないようなことを言ってしまったり、自分でも気づかないうちに本音を表情や言動のどこかで匂わせてしまったり。
その人間の習性を利用してる描写も多々、見かけます。
そういった些細な瞬間も古畑さんは絶対に見逃しません。
随所に散りばめられた、どんでん返し

とにかく視聴者に先を読ませない展開。
あるいは、あえて読ませておいた後で、その裏をかく。
ドラマの随所に、こういったポイントが多々用意されていることに気がつきます。
客観視するのが上手いというか、こうやったら視聴者はこう考えるんだろうなとか、こう推理するんだろうなというの深層心理を熟知。
良い意味で(笑)視聴者側をよく操れているように思います。
悪戯好きの三谷氏がほくそ笑んでいる顔が浮かんできます。(笑)
微妙にツッコミどころが満載

放映当時は気づかなかった粗も今は気づくことができます。
たとえば今回、再放送された『ラストダンス』に至って言えば、遺体に残されている死亡推定時刻の概念が完全に無視されているし、自殺のとき、至近距離から撃った際に出来る銃創の焦げ跡なんか触れられてもいない。(笑)
挙げ句、証拠の宝庫とも言える遺体を、いち早く片づけてしまう始末。^^;
他にもツッコミどころを挙げたらキリがありません。w
でも、いいんです。
あくまで創作の中の捜査なんですから。
ドラマなんですから。
面白ければ全て許される。
そう、どんな面白い展開で古畑警部補が事件の謎を解いていくか。
そこが重要なのですから。
それを見たくて視聴者はテレビに釘付けになってるんですから。
逆に面白さを邪魔する要素なんて全て取っ払ってしまえばいい。(笑)
辻褄なんてクソ食らえってなもんです。w
視聴者に考える時間を与える

途中、場面が暗くなって古畑が視聴者に問いかけますよね?
ときには大サービスでヒントをくれたりなんてことも。
あれは特に上手い演出だなあと感心させられます。
CM中も離さないぞという意思の表れというか、工夫というか。
とにかく観ている側を飽きさせない。
しっかりと推理させる。
決して置いてけぼりにしない。
舞台演出家、三谷幸喜ならではのアイデアともいえるでしょう。
逆に本家であるコロンボにはなかった素晴らしい演出です。
もし、このことをコロンボ側の制作陣が知ったら、
『その手があったか!』
なんて彼らは地団駄を踏んでいたかも知れません。

さてさて、いかがだったでしょうか?
月並みな表現ですが、
やっぱり名作は色あせない。
時代が経っても面白い作品は、やっぱり面白い。
そのことを改めて気づかされた気がしました。
我々を楽しませてくれた田村正和さん。
本当に本当に、お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
心より、ご冥福をお祈りいたします。
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