【ネタバレ注意】新作『殺し屋の街』に込めた思いとか裏話なんかについて

【ネタバレ注意】新作『殺し屋の街』に込めた思いとか裏話なんかについて

どうも、さかいですーー!

今回は先日、Kindleにてリリースしました

懲役警察 B Side Diary『殺し屋の街』

について。

なので、まだ作品を読んでいない方、これから読もうとしていただいてる方(ややネタバレ含んでいるため)、興味のない方はブラウザバックをお願いします。(笑)

ここからは既に作品を手に取ってくれている方々に向けて、それ前提でお話していきたいと思います。w

さてさて、本作は楽しんでいただけたでしょうか。^^

もし、そうだとしたなら作者冥利に尽きます。^^

今回の『殺し屋の街』は短い期間ながら、少しでも展開を盛り上げようと最後の最後まで少ない知恵を絞って(笑)一生懸命、仕上げた作品になります。(毎度のことだけどw)

※もう少し時間があったら文章とか表現をブラッシュアップできたのですが。。。^^;

自分としては久々に本作は手応えというか、これは面白いぞ! と力強く感じた作品になりました。

特に殺し屋専用の学校とかスーパーマーケットとか。(笑)

まず、取っ掛かりというかインスピレーションを受けたのは映画『ジョン・ウィック』と平山夢明さんの『ダイナー』でしょうか。

※『ダイナー』の方が作品としては先であるため、個人的に『ジョン・ウィック』はダイナーの影響を受けているのではないかと推測。

ご存知の方も多いでしょうが、『ダイナー』は殺し屋専用の食堂を舞台としていて、一方で『ジョン・ウィック』は殺し屋専用のホテルが舞台。(ホテルの支配人なんか、まんまあの人。^^;)

それらの流れに乗ったわけではありませんが、今回の『殺し屋の街』は街の住人すべてが皆、殺し屋だったら? というアイデアを背景に描いております。

そこに『懲役警察』シリーズで積み上げてきた設定やエッセンスを調味料として加える。

物語に登場する霧崎香澄は現役の国際警察捜査官でありながら元殺し屋。

当然、彼ら殺し屋たちにはそんな彼女のことが裏切り者に映る。

だって、彼らの世界線からみれば、彼女は警察に魂を売った元同胞なわけだから。

なので、街全体が襲ってくる。

しかも、そんな差し迫った状況のなかにあっても本人に焦りは微塵もない。

何故なら、自分が一番強いから。

敵なんていないと思ってるから。

実際、彼女に歯の立つ殺し屋なんていない。

その様は物語冒頭で十分すぎるほど描かれてる。

なので彼女は白昼堂々、ある国際手配犯の足取りを追うべく上司である志来祐介クンと一緒に警察官として職務に勤しむ。

まあ、何ごともなければ目当ての男を捜し出し、順当に街を後にしていたことでしょう。

そして一件落着。

しかし、ここで思わぬトラブルが発生してしまう。

最強の『元殺し屋』であるにもかかわらず香澄には大きな弱点があるわけですね。

そう、上司である志来クン。

頭脳派の彼は、普段、香澄にとって強力な味方ですが、それと同時に足を引っ張るアキレス腱とも言える。

今回の志来クンはアキレス腱になってもらいました。w

現実社会の中では決してドジを踏まない志来クンも『殺し屋の街』では別。

彼にとっては、さながら未知の異世界にでも足を踏み入れてしまったような気分だったことでしょう。

至極、真っ当とも呼べる自分の常識が、この街の中では一切、通用しない。

そのせいもあって散々、香澄に釘を刺されていたミスを犯してしまう。

おかげで二人の立ち位置は急転直下。

突如、窮地に立たされてしまう。

これまで高をくくってきた香澄はライバルの殺し屋たちに捕らえられてしまい、一方、志来クンは香澄に助けられて命からがら逃げ果せる。

と、まあ、ここから大逆転劇に展開していくわけですが。w

正直、ライバルの殺し屋をどう描こうか。

今回はそこに悩みました。

というのも正統派の殺し屋として銃のみ使わせるか。

それとも変幻自在な特殊能力を駆使する殺し屋として描くか。

結果、今回は後者を採用しました。w

個人的には銃と銃で戦わせる方が世界観に合ってるというか好きというか、そっちの路線で推したかったんですが、以前からこういう超能力系バトルみたいのをやってみたかったのと、今回の物語には合ってるのではないかと。

街の住人全員が銃しか使わないというのもねえ。

なんだか芸がないしつまらないので。

なので、今回は色々な能力を使い分けるタイプの殺し屋を多数登場させました。

殺し屋の構想は多数ありました。

たとえばテレポートして暗殺するような奴とか、透視するタイプの殺し屋(飲み屋のシーンだけ登場w)とか、精神を操るタイプの殺し屋とか。

で、すったもんだの末、何にでも化けられるタイプと毒ガスを噴出するタイプ、目を盗むタイプの殺し屋のみを採用。

最初、ドクターには針なんかを使わせて色々とエッチなツボを刺激させたりするつもりでしたが、尺の都合と、あまりにもエロくなりすぎたためボツに。(笑)

※ここのツボを刺すと、いきなり白目むいてイキまくっちゃうとか、自分から股を開いちゃうとか。よくエロ漫画とかである母乳を噴き出しちゃうとか(笑)まあ、流石にそんな真似をさせるわけにもいかないので(笑)

そして、彼ら一人一人の殺し屋にページを割くと、途方もなく長い作品になってしまうので、彼らにコンビネーションを組ませて活動させる手法を取りました。

これは見事に功を奏したと思ってます。

それでいて非常に面白い展開に仕上がったのではないかと。

殺し屋って単体で動くイメージがありますが、各の能力を駆使しつつ連携を組んで動くタイプの殺し屋がいても面白いんじゃないかと。(笑)

そして今回、最も特筆すべくは香澄。

普段、自分は強いと少し天狗気味になってた香澄の鼻を、見事、へし折ってやった形になりました。(笑)

中盤で

『あんなの雑魚』

『最初から志来くんなんて頼りにしてない』

とか散々、フラグを自分から立てにいってますからね。w

作者としては、してやったり感が凄いです。(笑)

終盤で敵に○されかけて半ベソ状態になってますからね、彼女。

まあ、あの人のことなので、今後も特になんの反省もなく、普段通り元に戻っていくんでしょうけど。(笑)

それと、既にお気づきの方もいらっしゃるかもですが、ラストで志来クンのコートにくるまっていたのは比喩的表現です。

コートを彼自身に見立てたというか、そのつもりでああいった展開にしました。

捉えようによっては、既に香澄は彼の腕の中に抱かれていると言っても過言ではない。

『どうせ、また助けに来てくれるから』

というラストの台詞が二人の距離感というか関係性というか。

素直に自分の気持ちに従えない香澄の不器用さというか。

そういうのを体現してるんだと思います。きっと。

で、問題なのはオチ!(笑)

何故、ああいったオチにしたのか。

これには深い事情が。(笑)

最後、ああいった手を使って志来クンは敵を殲滅したわけですが、プロの殺し屋たち相手に、実際、ああまで簡単に事が運ぶのかと。(それについては香澄にも突っ込まれてましたがw)

いくらなんでも、ご都合主義的過ぎなのではないかと。

それと殺し屋の街というのも荒唐無稽過ぎるというか、作品の世界観から少し逸脱してるんじゃないかと作者として不安になったのもありました。^^;

なので、いっそ茶を濁してしまおうと。(爆)

そして、なにより一番の理由はラスト、香澄の取った行動でしょうか。

仮に現実世界の香澄なら果たして、あのときと同じ行動を取ったのか?

その想像を読者の方々に委ねたかったというのがあります。

でも、マッチ箱をポケットの中に仕込んでおくことで、完全に夢の中の出来事ではなかったのかも知れないといった可能性も少しだけ残されているわけで。

ところどころ、現実での香澄の台詞が夢の中と被っていたのも気づいていただけたでしょうか?^^

そのことも現実の出来事だった可能性を少しだけ示唆してます。

果たして『殺し屋の街』が実際の出来事だったのか。

それとも単に志来くんの夢の中の出来事にすぎなかったのか。

勿論、作者の中では答えは出ているわけですが、それは皆さんのご想像にといった感じで。(笑)

綺麗にまとまったところで、お後はよろしいようで。w