あなたも透明人間になれる!? 現実的な3つの可能性
- 2021.06.22
- 事実は小説よりも奇なり

どうも、さかいです!
あなたは透明人間になりたいと思ったことはありますか?
男なら一度は透明になって……ゲフンゲフン、いえ、何でもありません。
果たして人類は実際に透明人間になれるのか?
今回は、その可能性について、ご紹介していきたいと思います。
もしかしたら、あなたの願望が叶うかも?
ステルス技術で透明になる
実は人類は既に透明化に成功していると言えます。
それは戦闘機などでお馴染みの『ステルス技術』

F-117
ステルス技術とは、軍用機、軍艦、戦闘車両等の兵器をレーダー等のセンサー類から探知され難くする軍事技術の総称。
単にそれらの技術を取り入れて開発された兵器を指してステルスと呼ぶ事も。
つまり使う素材や反射角度を多彩にすることで、あくまでレーダーから探知されにくくする技術を指します。
なので、ステルス技術は視覚的に人間を透明にするという意味ではありません。
光学迷彩技術で透明になる
光を曲げるレンズのようなものだそうです。
着用した者をあたかも透明人間のようにしてしまう、『攻殻機動隊』の熱光学迷彩、もしくは『メタルギアソリッド』のステルス迷彩、さらには『ハリー・ポッター』の透明マント。
どれも皆が憧れる一品ですよね。
人類はこれを実現させようと、さまざまな研究を行ってきました。
スクリーン状の素材『量子ステルス』
作っているのはカナダの軍服メーカー、ハイパーステルス・バイオテクノロジー社。
この技術は「量子ステルス(Quantum Stealth)」と名付けられ、現在は特許申請中とのこと。
左右反転も出来る
この「量子ステルス」はレンズのような役目も果たすことから、一定の距離まで離れると背後で人物が歩く方向とは反対に歩いているように反射されます。
「量子ステルス」のニュートラル・ゾーンとデッド・ゾーンとを、中央と外側のどちらに設定するかで、反射の仕方が変わるそうです。
また円筒状にした中に物体を置いたテストもあり、これも背景は透けて見えるのに物体があるのかどうかすらも、非常にわかり辛い感じに反射しています。
タネ明かしは、光の波長を相殺させる、破壊的干渉を人工的に起こしているから…なのだとか。
4つの特許
ハイパーステルス社のプレスリリースによりますと、この素材に電力は使わず、昼夜を問わず人、乗り物、船、宇宙船、建物などを隠すことが可能とあります。
また、同社はこの技術で4つの特許を出願しています。
ひとつ目はこの素材そのもので、ふたつ目は太陽光パネルに利用することで、既存のパネルの3倍以上の電力を提供するというもの。
3つ目は裏側にプロジェクターを使い、「量子ステルス」をスクリーンとして使うとホログラフのような映像が浮かび上がるディスプレイ・システムで、4つ目はレーザー光線を散乱させるというもの。
「量子ステルス」に一筋のレーザーを照射すると、それが388万8000本に分散させられるらしく、たとえは自動運転車で必須のLiDARなどレーザーを使った距離測定をもっと精密にすることが可能になるのだそうです。
引用元:https://www.gizmodo.jp/2019/10/quantum-stealth.html

細胞レベルで透明になる
さて、上記では、あくまで道具を使用しての透明化を紹介してきました。
しかし細胞レベルで透明になれる可能性があると言ったら?
映画『インビジブル』でも、それを思わせる描写がありました。
たとえば、人体には既に透明な部分がある。
それは眼球の中にある水晶体。
水晶体は、たんぱく質と水分で出来ていて、人間の体の中にある限りなく透明に近い物質。
つまり人間の遺伝子の中には、透明に近い細胞をつくる遺伝子があるということ。
また、他にも可能性が。
そのヒントは日本にも食用として輸入されている「カリフォルニアヤリイカ」にあるのだとか。
頭足動物である彼らは、その特殊能力によって皮膚の色を変えられるのはもちろん、透明になることも可能。
その能力を自らの細胞で再現することに成功してしまったのだとか。

カリフォルニアヤリイカ 出典:Joshua Sera/Creative Commons
特殊なタンパク質を調整して体の色や模様を変化させる
動物界には体を透明にする能力を持つ種が存在する。
例えば、スマトラトビトカゲは、注目を集めるためにノドのファンを透明にして、それをディスプレイする。
今回注目されたのは、カリフォルニアヤリイカのメス。
この透明化能力は、外套膜(がいとうまく)の縞模様を不透明な白からほぼ透明に変化させて目立たないようにするもので、こんなことができるのは「白色素胞」という特殊な細胞があるおかげ。
そこに備わっている膜結合粒子は「リフレクチン」というタンパク質でできている。
このタンパク質の配置が変わると、光の透過率や反射率が変化する。
そこでヤリイカは神経伝達物質「アセチルコリン」を利用して、リフレクチンの配置を意図的に制御し、体の色や模様を自由に変えているのだ。
人間の腎細胞にリフレクチンを発現させることに成功
カリフォルニア大学(アメリカ)の研究チームは、このメカニズムを人間の組織で再現するために、ヒト腎細胞の遺伝子を改変してリフレクチンを生産できるようにしてしまった。
すると細胞全体に球形のナノ構造でまとまったリフレクチンが出来上がったとのこと。
さらに、リフレクチンを含んだ細胞を塩化ナトリウムに浸すと、その濃度によって光の透過率が変化することも確認された。
なお、そうなる理由は、塩化ナトリウムに触れたリフレクチンの粒子が膨張し、その並び方が変わることであるそう。
塩化ナトリウムを増やすと光の散乱が増すので、その分だけ腎細胞は不透明になる。
メスのヤリイカがアセチルコリンで皮膚の透明度を調整しているのと同じようなメカニズムだ。
透明化技術で未来が変わる?
研究チームによると、この成果を応用すれば、色のパターンを変化させるイカの能力を、哺乳類の細胞に組み込むこともできるかもしれないという。
科学者の興味本位のようにも思える研究だが、実用的な応用がある。生体組織の透明度を上げることで、新しい発見がなされるかもしれないからだ。
たとえば過去には、クラゲから得られる緑色蛍光タンパク質が、生体内の活動を追跡する上で欠かせないツールとなった実例がある。
その単離に成功した下村脩氏がノーベル賞を受賞しているほど重要な発見だ。
引用元:https://karapaia.com/archives/52291593.html

さてさて、いかがだったでしょうか?
人間の透明化は想像以上に現実的な話であることに驚かされます。
きっと近い将来、単なる夢物語ではなくなっていることでしょう。
こうした技術の進歩は素晴らしいですが、そこには必ずといっていいほど軍事転用や悪用が付きもの。
この先、本当に人類が透明化できる時代が到来したとして。
使う側のモラルが問われます。
そう考えると善し悪しなのかも知れません。
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