『作家に学力は必要』は本当か?
- 2020.02.19
- 小説技法

富野由悠季さんの言葉が話題になってますね。^^
果たして『作家に学力は必要』か?
これについては賛否両論あると思います。しかし、五年間、作家として活動してきた著者として思うのは『あるに越したことはない』です。(笑)
勿論、わたくしごときが富野御大に意見しようなどとは微塵も思っとりません。(笑)
しかし現実問題として、仮に今の富野氏にガンダムを作らせたら当時より面白くなるのか?
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富野氏自身も昔より現在の方が当然、知識や経験、それに得た学力は豊富なわけですよね。
だったら、昔のガンダムを越える面白さがなければおかしい。(笑)少なくとも彼の理論では。
失礼ながら、今の富野氏に昔のガンダムを越える作品を作れるとは到底、思えません。
きっと、今、ガンダムを作っていたら、小難しくて理屈っぽい作品が出来上がっていたことでしょう。(あくまで想像ですけどw)
ガンダムという作品は当時だったからこそよかったのです。当時だからこそ輝けたのです。
勿論、学びの心は大事です。知らないよりは知っていた方がいい。
現実を知らずしてリアリティーある表現は生み出せないからです。
しかし、知識は時に創造の邪魔にもなり得る。諸刃の剣の一面もあると思うのです。
自由な発想を紡ぎ出すためには現実は時に妨げにもなる。逆もまた然りといったところでしょうか。
個人差もあるでしょうが、作家によっては自分の得た知識や体験を、やたら作品の中でうんちく垂れる人がいるんですね。^^;
以前、読んだ小説の話なのですが、そのうんちくが数ページにも渡ってびっしりと書かれてるんです。確か医療関係だったと思います。
それがストーリーに絡んでくる描写ならまだいいです。でも、最後まで大して絡まない。(笑)ただの状況描写のつもりだったのでしょうが、それがやたらに長くて辟易とした記憶があります。w
作者としては単に知識を自慢したかっただけなのか。^^;
意図は未だ持って謎ですが。
まあ、ストーリーに入り込めない。とにかく萎えた覚えがあります。(笑)
あとで著者のプロフィールを見て、元医療従事者とあったので、なるほどなと思いました。
これについての教訓としては頭でっかちになるなと。こういうことでしょうか。
大切なのは学力そのものではなく、それをどう表現しストーリー作りに生かすか。要は使い方次第なんじゃないでしょうか。
多分、前述した作家さんは、その使いどころを間違えた。(笑)
もっとシンプルに、そして、さりげなくストーリーに盛り込んでさえやれば、きっと自然な描写になったんだと思います。
これは反面教師として今なお筆者にも根付いております。(笑)
否定的な意見ばかりが目立ってしまいましたが、極論を言うと、きっと富野氏は物語にテーマを持たせろと。そう言いたかったのではないでしょうか。
自然に戦争、環境保全、愛に友情。物語には様々なテーマがありますが、それらは先人の知恵に思想、プロパガンダ、それに過去の歴史などを知ることによって、より重く、より現実的に表現できるんだよと。奥行きあるストーリー作りができるんだよと。
そんなふうに御大は教えてくれているような気がします。
彼の言う『学力』というのは何も学校の勉強だけを指しているのではなく『学ぶ力』を意味しているのではないでしょうか。
それは本を読んだり演劇を観たり、色々な経験をしたり旅行に行ったり。
しかし、その一方で某戦闘民族の方は、こんな言葉を残しています。

頭空っぽの方が夢詰め込める
さて、如何でしたでしょうか?
皆さんは、このテーマについてどう感じましたか?^^
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