【銃マメ】ホローポイント弾とダムダム弾は違う?

  • 2021.02.28
【銃マメ】ホローポイント弾とダムダム弾は違う?

どうも、さかいです!

皆さんはホローポイントやダムダム弾というのを、ご存知でしょうか?

ダムダム弾は某アニメの影響によって一躍、有名になりました。^^;

今回は、これらの弾丸についてご紹介していきたいと思います。

両方とも弾丸の中央をくぼませた弾薬のこと

ホローポイント弾は、ダムダム弾と呼ばれる弾の一種です。

ダムダム弾というのは、19世紀にイギリスの植民地だったコルカタ近郊にあるダムダム工場で製造された軍用ライフル弾のこと。

薄い銅で覆った弾丸の先端部でほんの少し鉛の弾芯を露出させ、弾丸が命中すると、軟らかい鉛が外側に拡張して、弾丸がきのこのような頭でっかちの形に変形します。

これを“マッシュルーミング”といって、貫通しないまま体内で全エネルギーが消費されるため、ダメージが大きくなります。

臓器がひどく損傷する可能性があるので、20世紀初頭にハーグ陸戦条約で使用を禁止されました。

※ちなみにアニメ『ルパン三世』の劇中で次元の言っていた、ベルサイユ条約というのは間違いです。^^;

一方、ホローポイント弾とは『hollow(くぼんだ)+point(先端)』弾丸のことです。

形状をそのまま名前にしたもので、露出させた鉛の先端の中央をくぼませてあります。

軍用ではないので、狩猟用のライフル弾、リボルバーやオートマチック銃の拳銃弾としてごく当たり前にアメリカで市販されています。

この弾丸の形状はデザインを工夫すれば、色々な変化をつけられるので、市販品を製造してるメーカーは様々なバリエーションを考案してきました。

例として、拳銃弾では軽めに造った弾丸をニッケル合金で覆って飛ぶ速度を大幅に上げようとしたり、銅やテフロンなどで覆って弾丸の先端に切り込みを入れ、命中すると開花したように開かせようとしたり、くぼませた弾丸先端の真ん中に細い柱(ポスト)を立て、水分の多い体内を貫通しない程度に突き進むようにしたりと様々。

それぞれ、『シルバーチップ』、『ブラック・タロン(現在は製造中止)』、『ハイドラショック』という商品名がつけられています。

ブラック・タロン弾は、ルバロックスという特殊な黒い素材で被甲してあり、先端に大きな切れ目が入れてある。そのため被弾時は弾丸が大きくめくれる。

ハイドラショックは、くぼませた弾丸の先端のポストによって貫通力が高められてある。

ホローポイント弾の欠点は弾丸の先端が柔らかく潰れやすいため、防弾ベストは勿論、重ね着した衣服でも破れない場合があることです。

貫通力を犠牲にしてでも、相手に大きなダメージを与えたい際などに有効な弾丸ということでしょうね。

逆に貫通させたくない際などにも使えるため、警察などの法執行機関では重宝されているようです。

さてさて、いかがでしたでしょうか?^^

どちらにしても、恐ろしい銃弾ですよね。^^;

できれば、こういったお話はフィクションだけの世界に留めておいて欲しいものです。

※参考文献:銃のギモン100