ゴルゴ13に次元大介、銃の名人たちがリボルバー拳銃を好む理由は?『ジャム』とは?

  • 2021.06.01
ゴルゴ13に次元大介、銃の名人たちがリボルバー拳銃を好む理由は?『ジャム』とは?

どうも、さかいです!

突然ですが、あなたは不思議に思ったことはありませんか?

よく漫画なんかに登場する早撃ちガンマンたちは何故、皆、リボルバー式拳銃を好んで使うのか。

これには、きちんとした理由があります。

彼らがオートマチック式の拳銃を選ばずに、リボルバー式を選ぶ理由のひとつに『ジャム』問題があります。

ジャムとは簡単に説明すると

機械的トラブルや人為的ミスによる動作不良

です。

銃とて機械であることに変わりはありません。

機械である以上、予期しない故障や動作不良は起こりえます。

まず、オートマチック拳銃の性質として、装填できる弾数が多い代わりに、その分、構造も複雑であることから動作不良の懸念が常についてまわります。

反面、リボルバーはというと一度に装填できる弾数は少ないものの、機構や構造はオートマチック式よりも単純。

勿論、絶対ではありませんが、リボルバー式はオートマチック式よりも比較的、故障や動作不良は少ないと言われています。

つまり彼ら銃のプロたちは、一度に装填できる弾数を犠牲にする代わりに、そういった銃本体に起こる動作不良の確率を極力、下げているというわけです。

ちなみに“ジャム”とは日本語に訳すと『詰まる』『からんで動かなくなる』という意味の動詞です。

銃に関して使うときは『ジャムる』といった言い方をします。

名詞は“ジャミング”で『給弾不良』や『排莢不良』の両方を表します。

ほかには“マルファンクション”という用語。

これは『作動不良』と訳されます。

それでは『給弾不良』と『排莢不良』について少し触れていきたいと思います。

給弾不良

主に自動(オートマチック)で作動する銃に起こる不具合です。

弾が薬室(チャンバー)にきちんと入らず、ボルトで栓ができていない状態を指します。

原因は様々ですが、よくあるのは弾丸の形状の違いによって起こる場合。

たとえば、ラウンドノーズ型(先端が丸い形状)の弾なら問題なく入るのに、先端の窪んだホローポイント弾とは相性が悪いなど。

他には古い9ミリ拳銃は現在、市販されてる9ミリと相性が悪い場合があるようです。

排莢不良

同じくオートマチック式拳銃が空薬莢を上手く排出できず、出口の穴に引っかかってしまう不具合です。

これについても原因は様々。

たとえば

空薬莢を引っかけて後退させる排莢器(エキストラクター)に問題がある場合。

とくにオートマチック式の拳銃では撃ち方そのものに問題がある場合。

排出時、空薬莢が出口に引っかかってしまった『ストーブ・パイプ』になった状態

軽視されがちですが、反動を利用するオートマチック式の拳銃は、銃をしっかりと正しく握って撃たないと反動を上手く利用できません。

握りが甘いと、発砲の直後に銃が手の中で踊ったりして、反動が正確に後ろに伝わらないわけです。

結果、排莢器が付属したスライドのキックが弱くなり、排莢不良が起こります。

少し意外にも感じますが、排莢不良を引き起こさず銃を正しく撃つためには、人間の動作も機構のひとつに組み込まれていると考えて遜色ないでしょう。

ちなみに余談ですが、映画なんかのフィクションで、よく銃を斜めに構えて撃ったりしますが、ああいった撃ち方でジャミングが起こることは滅多にありません。

さてさて、いかがだったでしょうか。

アニメ『攻殻機動隊』でトグサが上司である草薙素子に

『いつまでマテバ(リボルバー式拳銃)を使ってるの?』

なんて皮肉を言われるシーンがありましたが、彼がリボルバーを好んで使っていたのも、もしかすると、そういった背景が一役買っていたのかも知れません。

(たしか劇中では単にマテバへの拘りがあるってだけで、ジャムについての云々は語られてなかったような気もしますがw)

あなたは、どう思いましたか?

参考文献:銃のギモン100