【あとがき?】『追憶のローカス』についての裏話なんか ※ネタバレ注意
- 2022.08.24
- あとがき

どうも、さかいです!
『追憶のローカス』楽しんでいただけましたでしょうか?^^
というわけで、今回は本作のあとがき?的なことをつらつらと。w
ちなみに、ここから先は盛大にネタバレになっているので、まだ作品を未読の方は読まずにブラウザバックを推奨いたします。w
はい、ここからは、あとがきになります。
本作はですねー。最初はもっとシンプルな内容でまとめるつもりだったのですが(笑)例によって思ったより壮大に。^^;
ホント、悪い癖というか。
まとめる能力の欠如が著しいです。w
で、まず今作で描きたかった最大のテーマは、まあ、香澄の過去なわけなんですが、それについて志来クンが遡っていって探っていくというコンセプトが最初に頭にあってですね。
で、彼女の職種は殺し屋なわけなので、そこへ更にバイオレンス的な要素もプラスしないと、所謂『殺し屋』的な流れを期待している読者さんたちを裏切ってしまう。
ていうか、殺し屋だった頃の過去に触れているにもかかわらず、何ごともなく平和的に終わってしまったのでは、せっかくのコンセプトも台無しですしね。^^;
んなわけで、彼女の過去を遡って旅するうえで誰か水先案内人的な存在(第三者)が欲しいなと。
それがカフカという名前のエージェントだったわけですね。(最初、この役回りはリン辺りを考えてました)
ちなみに『カフカ』というのは、小説家のフランツ・カフカから取りました。

フランツ・カフカ
で、このカフカさん、「変身」を代表作としたエキセントリックな世界観を描いたことで有名な作家さんです。
本作に登場するカフカも、まさに「変身」。
つまり敵か味方かわからない。
彼は状況に応じて変幻自在に自分の立ち位置を変えるという性質を持っており、つまりは臨機応変な変わり身が得意なキャラクターとして描きました。
ちなみに最初は『シグマ』や『ジョーカー』、『エッシャー』(これは騙し絵の作家さんですね)とかの名前で考えてましたが、ふとしたときに思い返したとき『カフカ』が一番、最初に思い出せたというか思い出しやすかったため、この名前に落ち着きました。
きっと彼の少しインテリ風なキャラクターと作家的なイメージが上手いことマッチしていたんじゃないかと思います。
『エッシャー』も捨てがたかったんですけどね。^^;
冒頭で彼自身が言及している通り、カフカは組織は利用すべき対象だと考えており(本音かどうかはわかりませんがw)その言葉通り彼は多分、ひとつの場所に留まることは少なく、幾多の組織間を行き来しているんだと思います。
(恐らく二重スパイどころか百重スパイ?くらい。w)
この辺りは一匹狼的な思考の香澄とは真逆の考え方です。(水と油みたいで面白い!)
そのため彼は人を裏切ることに対し何ら罪悪感を持ってない。
平気で自分にとって有利な側につきます。
普段の飄々とした、ニコニコフェイスからは考えられない、とてつもない腹黒さを持った人間です。w
そのくせ戦闘能力はやたら高いので始末が悪い。
まあ、よくいる裏切りタイプのキャラクターですね、はい。笑
更に今回、敵として登場させたのはマーダー・インク。
マーダー・インクは過去、実際に存在した暗殺請負会社です。
そんなマーダー・インクですが、以前からアイデアのひとつにあった三位一体、スリーマンセルで動く殺し屋を今回、ライバル役として添えました。
長男のウルカヌスは主に中距離戦、長女のディアーナは近距離、次男のキューピッドは長距離狙撃を得意とした暗殺者たちです。
察しのよい方は気づいたと思うのですが(笑)これって完全にV作戦。w

こんなフォーメーション、実際の戦闘では役に立たつはずもないのですが(笑)フィクションとしての演出を加えてやれば面白くなるんじゃないかなーと思い立ち。
まあ、有事のような状況でなく、一人の殺し屋を相手として考えるならば、あながち陣形としては無きにしも非ずかなあなんて。^^;
既にお気づきの方もいるかと思いますが、彼ら3兄弟は皆、神々の名前を冠してます。
銃を自在に扱う“ウルカヌス”は『火の神』で、ナイフでの近接戦闘を得意とする“ディアーナ”は『狩りの女神』、“キューピッド”は、その見た目からよく天使と勘違いされているのですが実は神様なのですね。w
キューピッドも矢を持ってるわけだし、狙撃手としての名前にはもってこいだなと。笑
可愛らしい名前と彼の凶悪な狙撃の対比が素晴らしいと惚れ込み、この名前にかんしては、ほとんど即決でした。
なかでも、お気に入りなのはディアーナでしょうか。
所謂、エログロ的な性癖の持ち主で、つねに彼女はセックス+残忍な言動を好みます。
まあ、俗に言う“シリアルキラー”ですね。w
エクスタシーに達しながら相手を切り刻みます。
お色気担当(?)の香澄とも相性が実にいい。(色んな意味でw)
最初は“サキュバス”を名前(いかにもエロそうw)の候補に考えていたのですが、サキュバスは神様ではなく、どちらかというと悪魔的な立ち位置なので(笑)3兄弟の名には相応しくないと判断。
今回は使用を見合わせました。
それにサキュバスって、もっと可愛らしい感じですしね。小悪魔的な。w
でも、必ずいつかサキュバスは登場させます。笑
次のお気に入りはウルカヌスでしょうか。
今回は描ききれなかったのですが、実は彼が使用してるのはウィルディ・ピストルというマグナム弾を撃てる銃です。

Wildey pistol
かの名高きデザートイーグルの影に隠れてしまい商業的には日の目を見なかった不遇の銃でもあります。
※ウィルディ・ピストルはオートマグと並んで、後のデザートイーグルの開発に大きな影響を与えております。
チャールズ・ブロンソン主演の『スーパー・マグナム』という映画で、その勇姿を目にすることが出来ます。
ウルカヌスは所謂、知将タイプで3兄弟の中ではリーダー格。
経験豊富な実戦データと類い希な判断力で彼らをまとめる優秀な殺し屋です。
ディアーナとは、また違った意味で冷酷かつ残忍な性格の持ち主。
惜しくも(?)今回は香澄に大敗を喫してしまいましたが(笑)彼の再登板もそう遠くはないでしょう。w(本当か?w)
で、最後はキューピッドなのですが、彼は所謂、巨漢。
200キロ近くある体格で、まあ、ポッチャリ体型?でふくよかな風貌をしてます。
過去の従軍経験からPTSDを患っており、やや言語能力や思考能力に障害を抱えてます。
反面、狙撃の腕前はピカイチ。
その見た目からは想像もつかない素早さ、かつ精度の高い狙撃で敵を圧倒します。
彼の内面も今回、描ききれなかったので次回に是非、期待しててください。w
マーダー・インクは巨大組織なので、この3兄弟以外にも勿論、多くの殺し屋たち、暗殺者たちが在籍しています。
“神”の名をコードネームとして冠しているのが、ひとつの特徴といえるでしょうか。
あくまで彼らは企業に過ぎず。
所謂、秘密結社的な何か大きな野望を抱いていたり、企てをしているわけではないところがミソというか。
そのため水のように変幻自在。
手を変え姿を変え、至る場所に現れます。
今後も彼らは大なり小なり、様々な事件や出来事に関与してくる予定です。
で、今作最大のテーマというか。
香澄の過去ですね。
果たしてジャックと行動を共にしていた少女は香澄本人だったのか?
まあ、この辺りは皆様のご想像にといった感じで。^^;
でも、誰かしら恩師というか、何かしら暗殺者としての彼女に影響を与えた人物はいたのではないかと想像します。
なんとなく映画『レオン』のレオンとマチルダのような。
あの物語のあと、もしマチルダが殺し屋として成長していったら……? みたいな。
※関係ないけど、あの頃のナタリー・ポートマン、可愛かったなw
まあ、そんなこんなで。(笑)
そういった善くも悪くも師匠的な立ち位置の人間も一人ではなかったかも知れません。
色んな殺し屋たちと出会い、彼らのいいとこ取りをしながら育っていったと。
今後、その辺りも明確に……なるのか?(笑)
唯一、言えるのは香澄は志来クンのことが大好きと。(照)
まあ、そういうことでしょう。
裏では夜な夜な彼のことを想って胸をときめかせてるに違いありません。
枕とアソコを濡らして……って、コラ!(笑)
でも、冒頭でサラの言っていた
『そいつが男嫌いになった要因だったんじゃねぇのか?』
という台詞が全てを物語ってるんだと思います。
サラってキャラは、たまに妙に鋭いとこがあるんですよね。。。^^;
多分、香澄の中では好きになった人を失いたくないという恐怖心のようなものが常につきまとっているのではないかと。
そのため恋愛にかんしては奥手にならざるを得ない。
というか、あえて遠ざけてるんだと思います。
でも、自分の心には抗えないという葛藤。
その狭間で苦しんでる。
知らんけど。w
まあ、そんなこんなで、ジャックについての話は今回、一旦は完結したわけですが、今後、また掘り下げる機会があるかも。(気が向いたらw)
そのときは実名が明かされる????w
うーん、どうだろ、わからん!!w
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