【ネタバレ注意】『フライトナンバー369』あとがき

【ネタバレ注意】『フライトナンバー369』あとがき

どうも、さかいです!

『フライトナンバー369』楽しんでいただけましたでしょうか?^^

というわけで、あとがきです。

ネタバレ注意です。w

まだ本作を未読な方は是非ともブラウザバックをお願いいたします。^^;

モトネタは?

モトネタは特にないです。笑

突然、降ってわいてきたストーリーだったので。

強いて言うなら今回の軸というか背景となる事件は陰謀論や都市伝説、実際、過去に起きた事故や考察なんかを参考にしました。

まず最初にイメージとして浮かんできたのは香澄と志来クンとその恋敵でもある西園寺クンが極限サバイバル状態の中、ひとりの女(当然、香澄ねw)を巡って壮絶な争いが起きたら面白いのではないかと。笑

当然、極限状態にあるときって人間の本性が一番に表れるというか。

もう○ぬかも知れない!!ってときって、やっぱ人間、本性というか本音が出ると思うんですよね。

そんな極限とも言える状態で繰り広げられる、切羽詰まった恋愛模様。w

こりゃ面白くならないわけないなと。笑

まあ、実際の遭難時は食料を気にしたり体力が落ちていたりと、そういった心配の方が優先されて恋愛感情や性欲などといったものは一番、最後だとは思うんですけどね。笑

でも、それ以上にあのふたりにとっては香澄への思いというか、欲求の方が勝っていたのでしょう、きっと。笑

そんなラブコメ(?)要素と以前から構想にあった飛行機関連のネタを組み合わせたらどうなるかなと。

いや、以前からなんとなく頭の片隅にあったんですよね。

墜落した飛行機の行方を追って~みたいなネタは。

でも、そのときは漠然とというか。

墜落した側の視点で、どうやって生き抜いていくかとか、はたまた消えた飛行機には特殊な化学兵器みたいのが積載されてあって、、、、みたいに考えてました。

どちらのパターンも面白いというか、広げればきっとドキドキするようなストーリー展開になったのだとは思いますが今回はそれらとはまったく別の切り口で盛り込むことにしました。

辛うじて“遭難”というテーマだけは共通してるのですけど。笑

で、更に頭を過ぎったのは昨今の世界のステルス戦闘機事情。

アメリカのF22やF35を始めとして、どこもかしこも躍起になって開発してますよね。

それだけ軍事的、戦略的にも有利な技術なんでしょう、きっと。

意図してレーダーから姿を消そうとする戦闘機。

それに対し意図せずレーダーから姿を消し去ってしまった旅客機。

これは興味深い対比構造だなと。

どうにか、これを軸に話を広げられないかなあとね。

で、行き着いた先がニコラ・テスラだった。

タイトルの『369』という数字も分かる人には分かるはず。w

そう、3,6,9という数字はテスラが異常に拘った数字としても知られているんですね。

生前の彼は宇宙の真理と呼んでいたとか。

ご存知の方も多いでしょうが、実際にテスラという人物は怪しげな実験を数々、行ってます。

同時に今尚、多くの不明な点、謎を残してる科学者といっても過言ではない。

それだけにフィクションとしても扱いやすい。

なかでも有名なのは交流電流の発明やデス・レイ、フィラデルフィア実験でしょうか。

特にフィラデルフィア実験なんて昨今のステルス戦闘機事情そのもの。

原理こそ違えど目指す方向やアイデアは百年前、テスラが活躍していた頃の時代背景と完全に合致。

何も変わってないことに気づいたわけです。笑

無論、冒頭まで散々、ミステリ風に描いておいて最後にオカルト要素を持ってくるというのは一種の禁じ手。

そのことは百も承知でした。笑

評価も分かれるところだと思います。

でも、これは別に乱心したわけでも途中で思い立って路線変更したわけでもない。

完全に予定調和。

はじめから、しっかり決めてありました。

むしろ、ここに向かって突き進んでたといっていい。

いや、あのラストを果たしてオカルトと呼んでいいのかどうか。

更に極限を言うならオカルトの定義って何でしょう?

それすら定かではないのかも。

現に一昔前までオカルト呼ばわりされていた技術や思想だって、その数年後、数十年後、数百年後には現実社会において当たり前のように用いられているわけで。

その頃には誰もオカルトなんて思わないし言わなくなってる。

そう考えると、そもそも現時点で人間の到達できてない、説明の追いついてない未知の領域をオカルトという総称で呼んでるに過ぎない。

今でこそ当たり前に考えられてる地動説だって当時は十分にオカルトだったわけで。

インターネットやVRのことを江戸時代の人に説いてみたところで、きっと馬鹿にされたに違いありません。

おまえさん夢でも見てたのかい???

なんてね。笑

今作で最も描きたかったテーマ

この世で最も先進的な技術は軍事技術だと言われてます。

インターネットの発明なんかも然り。

元は軍事技術が発端でした。

劇中、こんな台詞が登場します。

『人間、どんなに技術が進んでも結局は猿の頃から何も進歩しちゃいない。火を扱うことばっか得意で』

今作で描きたかったテーマはここに集約されてるかも。笑

冒頭でも触れていますが、如何に優れた技術であっても要は使う側次第。

一歩、使い方を誤れば技術は文明を滅ぼすし、正しい使い方をすれば人類の助けになる。

善くも悪くも人類の探究心は無限。

この先も進歩し続けるし、そこに終着点はない。

果たして我々は破滅に向かって突き進んでいるのか?

それとも――?

少しでも何かを感じ取っていただけたなら幸いです。^^

お気に入りのシーン

なにげに今回、上手く描けたと思ってるのはミッシェル・ボマーですかね。笑

香澄やリン、サラを始めとして、どこか情を覗かせる捜査官、登場人物が多い中、この人だけはブレない。笑

根っからの悪党です。

書いてて本当、悪い奴だなあと。笑

こんな冷徹無比な捜査官が他にいるでしょうか? わたしは知りません。笑

無論、この希代のテロリスト捜査官が相手にするのは、それなりの悪党ばかり。

○されても仕方のないようなね。

アンダーグラウンドな捜査官とアンダーグラウンドな証言者たち。

そこに法律やルールなんてものは存在しない。

食うか食われるか。

それだけの世界が繰り広げられます。

当然、相手とて簡単に自分たちの情報を明け渡したりはしない。

なもんで、普通なら警官側は手を変え品を変え聞き込み捜査に勤しむところなわけですが、このミッシェルという人は違う。

相手が悪党なのをいいことに命という代償をちらつかせて情報源を聞き出す。

目的の情報について相手が知らなかったり吐かなかったりしたら、その時点で用済み。

『そうか』

の一言で、いとも簡単に焼却処分してしまう。

その代わり入手できる情報はお墨付きなんですけどね。

もうね、発想自体が違うんですよね、このひと。

考え方というか。

相手のことを情報を引き出すための便利な道具か何かだと思い込んでる。

ま、そこが面白いんですけど。w

特に今回のやり口というか手口は、かなり凝ってて面白かったのではないかと自負してます。笑

0・0001グラムに至るまで緻密に計算して、敵の椅子に爆弾を仕掛けるわけですけど、ブラフだと思い込んだ相手が汗の一滴を垂らした瞬間、オフィスが爆炎に包まれるというね。

決して敵に回したくない相手です。笑

ウィリアム・クロイツ

ラスト近く、突如として現れた香澄の宿敵。

ウィリアム・クロイツ。

彼は歴戦の猛将。

幾多の戦場を駆け巡ってきた兵士で過去、現役の殺し屋だった頃の香澄とも一線、交えていたことが劇中のやり取りで推察することができます。

まあ、彼も香澄のことを恨みに思ってる敵のひとり。

というより氷山の一角といったところでしょうか。笑

ちなみに、こんな感じをイメージして描いてました。w

※イメージ画像です。

彼の愛銃はカラシニコフ。

言わずと知れた名銃AK47です。

まあ、普通に考えたらハンドガンと突撃銃とじゃ勝負にもならないんですが(笑)そのあたりはガンマンとしての香澄の腕前ということで。^^;

そんな無双ともいえる香澄ですが今回は珍しくピンチに。

というより、それだけクロイツが強敵だったということの表れなんですが。笑

現に彼の登場まで快進撃を突っ走っていた香澄でしたが急に旗色が悪く。

死闘の最中、クロイツは言います。

『全盛期のおまえはそんなものじゃなかった』

そして、こうとも。

『さては男に骨抜きにされたか』

これについては、どうなんでしょうかね。笑 (オイオイw)

当然、ここに出てくる“男”とは志来クンか、あの人のことを指しているんだと思うのですけど。

それに対し香澄本人は、あっさり返します。

『それは初耳』

結果、勝負は相打ち(?)に。

実際、本当に男の影響で腕前の強さに変化があったのか。

そうだとしたら全盛期の腕前はどれほどのものだったのか。

作者としても大いに気になるところです。笑

香澄の本音?

洞窟内に閉じ込められるふたりの男女。

生死の懸かった極限状態。

普通なら大変な事態のはず。

にもかかわらず、どこか不思議とロマンチックさを感じてしまうシチュエーション。

所謂、吊り橋効果というやつですね。笑

あの状況に陥った際、志来クン同様、流石の香澄も覚悟を決めていた。

あー、自分はもうここまでなんだと。

ここで○ぬんだと。こうね。

あの状況って、皮肉にも日々、危険な状況に身を置いている彼女にとっては安息の地。

母親の胎内のような。

誰にも命を狙われることのない、むしろ一番、安全な状態ともいえる奇妙な状態なわけで。

なもんで、あんなふうな無防備かつ大胆な行動に。

多分、彼女にとっては生涯で最も素直になれた瞬間だったんじゃないかな。知らんけど。w

となると、あの台詞は香澄にとっての本音??

ところがラスト近くになって、こうも言い放ちます。

『女は生まれながらにして女優。覗かせる表情と台詞が本音とは限らない』

裏を返せば、この台詞自体が嘘と捉えることも。笑

果たして香澄の本音は?

今回の勝負で軍配が上がったのは志来クンなのか薫なのか、それとも?

うーん、ホント、分からないやつ。笑

皆さんはどう思われます?^^

香澄と薫のS○Xシーン

まあ、結局のとこ夢オチだったんですけどね、あのシーン。笑

でも、なかなか面白いシチュエーションだったでしょ?w

最初は罵詈雑言。全力で薫を蔑んだり罵ったり。

そこからの、、みたいな。

口では拒否する態度を露わにしながら。

しかし身体の奥底では激しく相手を求めているというね。

でも、それを本人は認めようとしない。認めたくない。

これってエロいなあと。笑

思いついたときは、ついつい興奮。w

同時に香澄らしいなあとも。

実際、あのふたりが肌を重ね合わせる機会が訪れたなら、こんなふうな掛け合いになるはず。

なんてことを妄想しながら、あのシーンを描きました。

なもので、特に頭を捻ったり考え込むようなことはなかったですね。

気づいたら勝手に作者の頭の中で、あのふたりが喋っていたので。笑

どこかTL作品っぽさを彷彿とさせるような。

ちょっぴりお洒落で刺激的で、アダルトで大人の男女の掛け合い。

志来クン相手じゃ、こういった台詞遊びはできない。笑

そもそも、あんな成熟したというか、酸いも甘いも知り尽くした大人の女(多分、処女だけどw)が童貞である志来クンのことを相手にしてること自体が不思議というか無理がある。笑

いや、大人の女だからこそなのかも???

なるほど、分からん。笑

というわけで、如何だったでしょう?

『フライトナンバー369』

面白かったよ!!

って思ってくださった方も、

うーん、微妙だったかなー。

という方も

何これ?意味わかんね。

という方も。

色々な感想、ご意見があったかと思います。笑

それらすべて、さかいにとって貴重な財産です。^^

これからも一人の方にでも多く楽しんでいただける作品作りを心がけていきたいと思いますので、どうか生暖かい目で見守ってやってください。mm

あ、それと是非是非、作品についてのレビューも書いていただけたら嬉しいです!(切実)^^;